秘伝の書
奥にあるのは、技ではない。
勝つための技ではなく、退場しないための作法を綴る。
手法はすでに表の蔵書に並んでいる。ここに収めるのは、その手前にあるものだ。資金、規律、心理、相場の変質——本物の生存者だけが向き合った、もう一つの章。閲覧には申請を要する。
I. なぜ、別の文庫があるのか
技は表に、骨は奥に。
テクニカルの手法は、表の蔵書で十分に解いてある。トレンドもオシレーターも、出来高もパターンも、それぞれの章に体系として残されている。 だが、相場で長く立ち続ける者を支えているのは、手法そのものではない。資金管理の重み、規律を保つ作法、自分の心理を疑う癖、そして相場の体質が変わったときに「いまの自分は外れている」と認める潔さ——こうした骨格の話は、軽い気持ちで読まれることを望まない。「裏技」を求めて頁を繰る者には、おそらく一行も届かない。だから、表とは別に綴ってある。
II. 審査制について
売り場ではなく、書棚である。
この章は、申し込めば誰でも開ける性質のものではない。所定の申請をいただき、当方で内容を確かめたうえで、入室を判断する。手間のかかる仕組みを残しているのは、相場の周辺に蔓延する「夢を売る側」と当文庫を線引きするためだ。煽り、誇大、コピー販売、再配布——そうした使い方を防ぎ、書棚の手入れを長く続けるためのささやかな審査である。
III. 蔵書目録
収められている章
目録のみ公開する。本文は申請承認後にのみ閲覧できる。
- 01
勝つために必要なこと
✶ 会員限定九十九パーセントが退場し、残る一握りに何が起きているのか。手法ではなく、手法の周辺にあるすべてを書いた、長い独白に近い一篇。
- 02
ギャン理論 — 価格と時間の幾何学
✶ 会員限定角度線の表層にとどまらず、価格と時間を同じ量として読む幾何学装置としてギャンを再構築する、長尺の一篇。スクエア・オブ・ナイン、サイクル、価格時間スクエアの構造を本義から紐解く。
- 03
ハーモニックパターン — フィボナッチ比に映る相場の幾何学
✶ 会員限定ガートレー、バット、バタフライ、クラブ——フィボナッチ比で組まれた五点構造を、未来を当てる暗号としてではなく、群衆が自発的に集まる座標系として読み解く。比率の幾何学的起源から、自己成就のメカニズム、そして失敗の構造までを掘り下げる長篇。
- 04
インターマーケット分析 (Intermarket Analysis)
✶ 会員限定ジョン・マーフィーが体系化した、株式・債券・通貨・商品の相互関係を読み解く分析枠組み。単一チャートでは見えないマクロ資金の対話を可視化する。
- 05
マーケットプロファイル (Market Profile)
✶ 会員限定J. ピーター・スタイドルマイヤーが1980年代にシカゴ商品取引所で開発した、時間と価格の分布から相場を読み解く枠組み。TPOチャートを参加者の合意と拒絶の地図として読む。
- 06
マルチタイムフレーム分析 (Multiple Timeframe Analysis)
✶ 会員限定複数の時間軸を階層的に重ねて読む規律。各時間軸が異なる参加者層の会話を映していると見れば、相場の整合性と矛盾が立体的に見える。
- 07
ボラティリティ・トレーディング (Volatility Trading)
✶ 会員限定ボラティリティそのものを取引対象として扱うための思考枠組み。HVとIVの構造、ボラティリティ・レジーム、ATRベースのポジションサイジングを群衆の感情温度として読む。
- 08
ワイコフ・メソッド (Wyckoff Method)
✶ 会員限定集積と分散、コンポジット・オペレーターの概念を軸とする相場分析の枠組み。需給・因果・効果と結果の三法則を、参加者構造の解剖図として読む。
- 09
オプション戦略入門 ── 方向を当てない投資
✶ 会員限定「ある期日に、ある価格で買う(売る)権利」の売買。価格の方向を当てなくても利益化できる独自の性質と、クレジット・スプレッド/カバードコール/ストラドルの3戦略。
- 10
サヤ取り・ペアトレード ── 相関の収束を取る統計裁定
✶ 会員限定相関の高い2銘柄の価格差(サヤ)が平均に回帰する性質を利用する。マーケットニュートラルという概念、5ステップの手順、そしてLTCMを破綻させた「逆ナンピン」の罠。
- 11
資金管理と「勝つために必要なこと」── 手法の優劣を超えて
✶ 会員限定98の手法を俯瞰して見えてくる最重要の事実。1取引で失う額を資金の2%以下に抑える計算、プロスペクト理論の罠、そして手法より重要な5つの普遍原則。
- 12
スキャルピングの設計 ── 数pipsを高速で積む型
✶ 会員限定1回の利益は小さいが、1日に何十回も繰り返す超短期売買。トレンドフォロー型と両建てピンセット型の2つの原型、それぞれの手順、そしてスキャルピングが必ずぶつかる4つの壁。
- 13
投資手法の体系 ── 3つの軸で全景を掴む
✶ 会員限定世に溢れる無数の売買手法は、突き詰めれば「何を取引し、どんな思想で、何を根拠に動くか」の組み合わせに過ぎない。98手法を7つの型に整理した俯瞰図。
- 14
システムトレードの本質と見極め方
✶ 会員限定「人間の感情を排除し、機械的にルール通り売買する」という発想。その4工程の構造、検証の手順(バックテスト・アウトオブサンプル・フォワード)、そしてEA・シグナル配信商材を見抜く7つのチェックポイント。