同一資産の過去リターンが将来と正相関する性質を、多資産に分散しボラティリティで均して取りに行く戦略。過小反応とリスクプレミアムという二つの源泉、具体的な数値ルール、そして崩れる条件まで踏み込む。
時系列モメンタム(Time-Series Momentum、TSMOM)は、同じ資産の過去リターンが、その資産の将来リターンと正の相関を持つという性質を取りに行く戦略だ。
ルールは拍子抜けするほど単純に書ける。 過去12か月のリターンがプラスなら買い、マイナスなら売り。 これを株価指数・国債・通貨・コモディティといった多数の先物に同時適用し、各ポジションをボラティリティで均してサイズを揃える。
注意したいのは、これが「他の資産と比べて強いものを買う」クロスセクション・モメンタム(相対モメンタム)とは別物だという点だ。 時系列モメンタムが見ているのは、その資産自身の過去だけ。 USD/JPYが上げてきたかどうかを、ユーロやポンドと比較せずに、USD/JPY単体の過去リターンの符号で判断する。
取りに行くのは大きく二つ。 ひとつは遅れて生まれるトレンドそのもの。 もうひとつは、トレンドを保有し続けることで得られるリスクプレミアム。 そしてこの戦略の最大の特徴は、株が崩れる局面でむしろ稼ぎやすい「クライシス・アルファ」の性質を持つことにある。
How to Read · 使い方
OANDA:USDJPY