銘柄群を過去リターンで順位付けし、勝ち組を買い負け組を売る相対戦略。過去12か月から直近1か月を除く古典ルール、期待値の源泉、そして急反発で全てを失うモメンタム・クラッシュまで踏み込む。
クロスセクション・モメンタムは、ひとつの銘柄の上げ下げを当てに行く手法ではない。
ある時点で、横並びにした銘柄群を過去のリターンで順位付けし、上位(勝ち組)を買い、下位(負け組)を売る。 これだけだ。
ここで取りに行っているのは「市場全体が上がるか下がるか」ではなく、銘柄間の相対的な強弱の持続である。
A株が上がるかどうかは問わない。A株がB株より強い状態が、来月も続くかどうかに賭ける。
だから市場全体が横ばいでも、勝ち組と負け組の差が広がり続ける限り、理論上は利益が出る。
この「絶対の方向ではなく相対の順位を取る」という発想が、後述する 時系列モメンタム との決定的な違いになる。
How to Read · 使い方
NASDAQ:AAPL
古典的な定義は、Jegadeesh と Titman が 1993 年の論文で示したものに遡る。
過去12か月のリターンでランキングし、上位(ウィナー)と下位(ルーザー)に分け、毎月組み替える。
ただし直近1か月は除くのが要点で、これは後述する短期反転(リバーサル)の汚染を避けるための工夫だ。
この「12か月マイナス1か月」という形から、実務では 12-1モメンタム と呼ばれる。