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V. 蔵書目録
ローソク足の形状が示す市場心理
実体とヒゲ。たった2つの要素が描く市場心理。大陽線・コマ・カラカサ・トウバ・寄引同時線。基本形が語る攻防を読み解く。
ヒゲのない、実体だけの一本。寄りから引けまで一方的に押し切った。マルボーズは、ローソク足が表現しうる最も純粋な確信の記録である。
始値と終値がほぼ等しい一本。実体を持たない十字の足は、その期間の引き分けを記録する。買い方と売り方が均衡した、市場の沈黙の証拠である。
小さな実体を、ほぼ等しい長さの上下ヒゲが挟む一本。同事ほど極端ではないが、買い方と売り方が拮抗した一日を記録する。独楽の名にふさわしい、迷いの足である。
形は同じ、意味は正反対。実体が上にあり、長い下ヒゲを引く一本。下降の底に出ればハンマー、上昇の天井に出れば首吊り線。文脈がすべてを決める二面性の足。
形は同じ、意味は正反対。実体が下にあり、長い上ヒゲを引く一本。上昇の天井に出れば流れ星、下降の底に出れば逆ハンマー。ハンマー・首吊り線の鏡像にあたる、文脈依存の代表的ローソク足である。
前日の実体を、翌日の実体が完全に飲み込む二本のパターン。前日の物語を一日で書き換える、決定的な多数決。強い反転シグナルとして知られる。
下降トレンドの底圏に出現する三本のローソク足パターン。三川宵の明星の鏡像であり、買い転換の代表的なシグナルとして知られる。
上昇トレンドの天井圏に出現する3本のローソク足パターン。売り転換の強力なシグナルとして知られる。
大きな一本目の実体の中に、小さな二本目がすっぽり収まる二本のパターン。「はらむ」とは胎児を宿すこと。前日の勢いが、翌日に息切れした記録である。
二本目が前日の実体に深く食い込んで終わる、二本のローソク足からなる反転パターン。完全に飲み込まないがゆえに、包み線より控えめだが、寄付の罠が引け値で裏切られた構造を等しく伝える。
二本以上のローソク足が、同じ高値で揃う毛抜きトップ、同じ安値で揃う毛抜きボトム。揃った先端そのものが、相場が試して跳ね返された水準の記録となる。
三日連続で並ぶ大陽線。各日が前日の実体の中で寄り付き、高値圏で引ける。底打ち後の本格的な買いの開始、あるいは持ち合い放れを告げる強い継続シグナル。
三日連続で並ぶ大陰線。上昇トレンドの天井圏で出現する強い売り転換シグナル。一日のパニック売りではなく、三日かけた淡々とした売りが特に株式市場で恐れられる。
大きな一本目、その実体内に収まる二本目のはらみ線、そして逆方向に確定する三本目。はらみ線に確認の一本を加えた確定版。底ならアップ、天井ならダウンの反転を語る。
包み線に三本目の確認を一本加えた、三本構成の反転パターン。二本目が一本目を包み、三本目が同方向へ伸びて転換を確定させる。包み線の確定版として読む。
大陽線のあと、その実体の内側で逆行する小さな三本。再び大陽線が出れば休憩は終わり、トレンドは続く。酒田五法が描いた「保ち合い継続」の型。
窓を空けて進んだあと、次の足が逆色で窓を埋めにくる。だが窓は閉じきらない。埋め戻しが届かなかったという事実が、トレンド継続を語る三本の型。
寄り付きが安値(または高値)そのもので、そこから一方向へ走りきった長大な一本。逆方向のヒゲをほぼ持たない始値が、寄り付き直後の判断の速さと迷いの無さを記録する反転シグナル。
逆色の二本が、ほぼ同じ終値でぴたりと並ぶ。窓を空けて飛んだ価格が、引けにかけて前日の終値まで連れ戻される。買い戻し(売り戻し)の執念が一本に刻まれる反転示唆の型。
逆色の二本が同じ始値を共有する継続パターン。前日と反対の色で寄り付いても、同じ価格から元のトレンド方向へ振り分かれて伸びる。逆行が一日で否定された事実が継続を語る。
逆色の丸坊主が窓を空けて並ぶ、最強クラスの反転。地合いそのものが一夜で裏返ったことを、ヒゲのない二本が物語る。トレンドの有無すら問わない。
強いトレンド一本のあとに、前日の実体へすっぽり収まる十字線(ドージ)が出る。勢いの直後に完全な迷いが現れる落差こそ、通常のはらみより反転を強く語る。
始値と終値がぴたりと重なり、ヒゲだけが片側に長く伸びる。突いた値段を一日かけて全戻しされた跡が、底や天井での攻防の決着を語る、上下対称のドージ二変種。
前後に窓を空けて孤立した同時線が反転を告げる、稀少で極めて強力なパターン。明けの明星・宵の明星の中央が窓で完全に切り離された極端版である。
はらみ足を一方向にブレイクして見せかけ、続かずに反対側へ抜け返す。ブレイク追随者を引っ掛けるだましの型。仕掛けた側が抜け返した方向に付く。
陽線が三本続いて高値を切り上げるのに、実体は段々小さくなり上ヒゲだけが伸びていく。買いは前進を続けながら、その一歩ずつが重くなる。上昇の末端で出る息切れの三本。
上昇中に窓を空けて飛んだのに、その上空に二羽の烏(陰線)が居座る。窓はまだ埋まらないのに、上値を取れなかった事実が天井の気配を漂わせる三本の弱気反転型。
中央の足を逆色の二本で挟み、両端がほぼ同じ終値で引ける三本の型。離れた二日が同じ価格で止まったという事実が、そこに固い支持線(または抵抗線)があると市場に教える反転シグナル。
下降中、窓を空けて下に寄った陽線が買い戻すが、戻りが弱すぎて前日陰線の中値に届かない。届かなさの度合いで三段階に分かれる、下降継続の弱い戻し三兄弟。
上げ三法の強化版。長大陽線のあと小さな三本が浅くしか押さず、五本目の大陽線が新高値を奪い返す。押しの浅さが、休んでも崩れないトレンドの厚みを語る五本の継続型。
同じ方向へ並んだ三本を、四本目がたった一本で丸ごと包み返す。三本かけて積み上げた値動きが一本で帳消しになる、強烈な拒絶の型。古典は継続と読むが、実戦では反転として働くことも多い。
下降で陰線が梯子のように安値を切り下げ続けた末、4本目に初めて上ヒゲが灯る。5本目が窓を空けて陽転し、売り疲れの底を告げる五本の反転型。
勢いよく走ったトレンドが、窓を空けたあとに小足で息切れし、五本目の長大線が窓の中まで一気に戻して反転する。走り切った末端で『離れて』向きを変える、五本一組の反転パターン。