直近の最高値からATRの3倍を吊り下げた位置に置く、ぶら下がり式のトレーリングストップ。利を伸ばしながら、撤退だけを規律化する。チャック・ルボーの設計。
シャンデリア・エグジット(Chandelier Exit)は、システムトレード研究者のチャック・ルボーが1990年代に考案した、トレーリングストップの一手法である。名前の由来が、この手法の発想をそのまま語っている。天井(直近の最高値)から、シャンデリアのように一定の長さで吊り下げた位置に、損切りラインをぶら下げる。天井が高くなれば、シャンデリアもそれに合わせて持ち上がる。
ルボーが解決したかった問題は、トレンドフォローの永遠の悩みである。利確が早すぎればトレンドの大部分を取り逃し、遅すぎれば反転で利益を吐き出す。彼の答えは明快だった。手仕舞いのラインを「最高値」を基準に置き、その下にATRで測った市場の自然な振れ幅ぶんの余裕を持たせる。トレンドが伸びる限りラインは天井とともに切り上がり、利益のクッションが積み上がっていく。
スーパートレンドやパラボリック SARとよく似た「ATRベースのトレーリングストップ」の一族だが、決定的に違う点がある。シャンデリア・エグジットの基準は、HL2(高安の中点)でも前足のストップでもなく、期間内の最高値そのものだ。だから上昇トレンド中、ストップは「天井からの一定距離」を保ち続ける。これがこの手法の性格を決めている。
How to Read · 使い方
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