「損切りできない人は勝てない」という通説の再考。問題は性格や意志の弱さではなく、仕掛ける前に損切り価格・許容損失額・根拠の無効化条件を「設計」していないことにある。塩漬けは設計不在の必然的な帰結だ。
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トレーダー界隈で最も繰り返される教訓が、これだ。
損切りができない人は、相場では勝てない。負けを早く認められる人だけが生き残る。
結論は正しい。損切りができなければ口座は遅かれ早かれ溶ける。だが、この言葉はしばしば次のように受け取られる。
損切りができないのは、あなたの心が弱いからだ。覚悟を決めて、痛みに耐えろ。
ここに、ほぼ全員がはまる罠がある。損切りを「実行時の意志」の問題だと診断してしまう ことだ。
そして人は「次こそは切る」と覚悟を新たにする。だが次も切れない。意志は強くなったはずなのに、結果は変わらない。これは意志が足りないからではない。意志に頼る設計そのものが間違っている からだ。
含み損のポジションを前にしたとき、人間の脳は正常な判断ができない。これは性格の問題ではなく、損失を前にしたときの普遍的な反応である。だから「その場の判断」に損切りを委ねる設計は、誰がやっても破綻する。
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